DeepLがお客様の機密情報を安全に管理する方法:DeepLのデータ保護戦略を探る
ここ数年のAI技術の進歩には目を見張るものがあり、今後もAIが進化していくことは間違いないでしょう。しかし責任を持って技術進歩を進めるには、これまでと同様に適切なデータセキュリティとデータプライバシーの管理を最優先しなければなりません。
最近発表された世界経済フォーラムの記事では、この問題を強調し、「AIモデルの出力精度はデータの質に依存するため、モデルの継続的な運用には、プライバシー保護が必須条件として設計されているかが決め手となる」と述べています。
ビジネス界におけるAIの活用方法が多様化するなか、AIを導入する企業は、適切なデータ保護対策について今まで以上に理解を深める必要があります。
この記事では、高品質の翻訳、最高水準のデータセキュリティとコンプライアンスをお求めの方にDeepL Proが最良の選択肢となる理由をご説明します。
AI時代のビジネスに、なぜデータセキュリティが不可欠なのでしょうか?
DeepLは、AIコミュニケーションツールを牽引する存在として、世界中の何千もの企業に高品質のAI翻訳を提供していますが、DeepLを際立たせているのは優れた翻訳だけではありません。
国際的法律事務所Taylor Wessingのアソシエイト弁護士であるDr. Benedikt Kohnは、「AIは膨大な量のデータ処理に依存しており、最も機密性の高い個人データが含まれる場合もある」ことを現代の企業は理解しなければならないと説明します。 この機密情報を保護するために、AIソフトウェアを評価する際には、データ保護を「何よりもまず」考慮する必要があります。
品質を犠牲にすることなく優れたデータ保護を提供するDeepLは、プロセスの効率化と業界における競争力の獲得を目指す企業が好んで採用するAIコミュニケーションツールとなっています。
DeepLでは、どのようにお客様のデータを保護しているのでしょうか?
データセキュリティに万全を期すために、DeepLのサーバーはDeepL SEが独占的に管理し、優れたセキュリティ対策を施したISO27001認証取得済みのデータセンターで運用しています。DeepLは、サーバーを保護し、不正なアクセスを一切受けることがないよう最大限の努力を尽くしています。
クラウドベースと異なるこの環境では、DeepLが最初から最後まですべてのデータを完全に制御しています。これにより、お客様の機密情報をDeepLのソフトウェアを通じて安全に処理することができます。
また、DeepL Proにご登録の場合は、テキストは翻訳後にすべて削除されます。つまり、テキストは翻訳期間中のみ保存され、その後、永久的に削除されます。 また、DeepL Proでは、テキストがDeepLのAIモデルのトレーニングに使われることは一切ありません。
DeepLは、EUに拠点を置く企業として、EU一般データ保護方針(GDPR)に関連する以下の規制をすべて遵守しています。
- データ保護
- データプライバシー
- 個人データの譲渡
GDPRへの準拠に加え、DeepL Proは、企業や法人で求められる水準のデータセキュリティを備え、最先端のトランスポートレイヤーセキュリティ(TLS)を利用した暗号化データ送受信を行っています。さらに 、ネットワーク接続を保護するアルゴリズムのセットであるDeepLの暗号スイートを定期的に見直し、更新しています。
インフラやアプリケーションの安全性を詳しく評価するため、DeepL社内のセキュリティチームは、外部の専門家の協力を得て、定期的に侵入テストを実施しています。すべての調査結果は、DeepLのコンプライアンスチームによってフォローされ、DeepLのセキュリティを継続的に強化しています。これにより、許可されたユーザーだけが機密情報にアクセスでき、個人を特定できる情報はすべて安全に保たれます。
DeepLの優れたデータセキュリティ、GDPRへの完全準拠、高品質の翻訳により、企業は、機密情報を最高レベルで保護しながら、生産性を最大化し、コストを削減することができます。
DeepLはどの程度信頼でき、また、誰がデータへアクセスできるのでしょうか?
DeepLは、高品質の翻訳を提供するだけでなく、非常に信頼性の高いサービスを提供しています。すべてのDeepL Proサービスは冗長化されており、追加または代替アップリンクにより可用性が確保されています。また、障害発生時にアプリケーションをスタンバイサーバーに移動させ、データの可用性を維持する自動フェイルオーバー機能も備えています。
つまり、これらの安全機能があることで、DeepLはトラブルなく安定的にデータを利用でき、企業のワークフローをさらに効率化できるのです。
第三者がデータの取り扱いに関与している場合、完全な可視性と制御を維持することが難しくなるため、DeepLは可能な限り、下請業者の関与を避けています。例えばDeepLでは最近、PDF翻訳の処理を完全に自社で行うよう変更し、第三者の関与を退けました。
必要と判断された場合は、ISO27001のポリシーに基づき、必要条件を満たした協力会社を慎重に選定し、監査を行っています。この方法により、DeepLは情報へのアクセス権を厳密に管理し、機密情報の悪用を未然に防いでいます。
先日、「DeepL AI Talk」シリーズの座談会で、Taylor Wessingのパートナー弁護士であるDr.Axel Freiherr von dem Busscheは、DeepLのセキュリティ対策がいかにデータを保護し、顧客に利益をもたらすかに触れ、次のように述べました。
「データ保護の観点から、(DeepLが)ヨーロッパを拠点としていることは、私たち弁護士にとって実に有利なことです。いろいろなことが、もっとやりやすくなります。EU/EEAからデータを転送しないこと、(DeepLが管理する)サーバー、下請業者を使わないこと、これらは、データセキュリティにおいて私たちが現在直面する典型的な問題を解消してくれます」
なぜ、適切なデータ保護が企業の成功に重要なのでしょうか?
サイバーセキュリティー調査研究企業のサイバーセキュリティ・ベンチャーズによると、サイバー犯罪対策に費やされる世界的な年間コストは、2023年時点で8兆米ドル(7兆2900億ユーロ)に上ると予測されています。つまり、DeepLが採用しているような適切なデータセキュリティ対策でデータを保護することは、これまで以上に重要であり、また企業全体の成功に不可欠なものとなる可能性があるのです。
ユーザー側でDeepLが「最小権限の原則」を遵守しているのもそのためです。これは、Proアカウントの管理者が、すべてのチームメンバーのアクセスレベルを容易に管理できることを意味します。この方法により、管理者は以下のことができるようになります。
- チームメンバーの追加・削除
- 利用制限の設定(文書翻訳など)
- 重要な登録変更の完全管理
データ保護対策が施されていることで、機密情報を安全に保護し、効率的な利用を促せるため、Proユーザーは安心してDeepLをワークフローに組み入れることができます。
DeepL社のサービスを利用している世界的大企業は?
データ保護、適切なデータ管理、GDPR準拠を優先する業界では、AIコミュニケーションツールとしてDeepL Proが日常的に採用されています。
このため、DeepLのお客様の多くは、以下に挙げるとおり、世界最高水準の品質とともに最高レベルのデータ保護を要求する業界トッ プ企業となります。
- Taylor Wessing(国際的法律事務所)
- 日本経済新聞社(日本のメディア企業)
Taylor WessingのDr.Freiherr von dem Busscheの言葉を借りれば、DeepLを利用することで、企業はデータ保護に関する「ドイツ/EUのゴールドスタンダード」の恩恵を受け、「製品をグローバルに展開しやすく」なります。
また、DeepLの翻訳AIは、EUの公文書を使って学習しているため、高精度の訳文を出力することが可能です。これは、 特定の業界、 例えば法曹界、 製造業や官公庁など、専門用語の翻訳が困難な業界では特に重要です。
終わりに
AIが世界の働き方を変え続ける中、データ保護は、AIの責任ある導入と統合方法に関する決定に際し、どんなときでも最重要事項として考慮され続ける必要があります。DeepLは、データ保護戦略や翻訳品質においてユーザーの期待に応えるだけでなく、それを上回るよう努力しており、今後AI技術が変化・発展する中でも引き続き努力を重ねていきます。
ユーザーの機密情報を安全に保護することに関して独自の位置づけを持つDeepLは、プライバシーを重視する企業にとって最適な選択肢です。
DeepLの高品質な翻訳と比類のないデータ保護が必要な企業のお客様は、ビジネス向けのDeepL Proをご覧ください。